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沖縄の映画活動をもっと活発に!|那覇国際高等学校

2014年02月25日

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シンガク図鑑プレゼンツ
沖縄の高校力
那覇国際高等学校 映画研究部

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手前左:荷川取 歩さん/手前右:比嘉 沙季さん  

interview

高文祭1位! NHK杯3位!
映画の魅力と映画作りの楽しさを
後輩たちにも教えたい

個性豊かな仲間と1から作り上げる撮影の苦労もいい思い出に

2011年に映画研究会を発足。次第に人数も増えて映画研究部に昇格し、現在は部員23人で活動。普段は学校紹介や卒業式などのVTR制作、体育祭の撮影を行っている。また年に数回行われるさまざまな大会へも積極的に参加。沖縄県内にはまだ2校しかない映画研究部の活動について、部長・荷川取さんと副部長・比嘉さんに話を聞いた。

脚本から衣装、演技、撮影まですべて自分たちの手で

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作品を認めてもらったことで、今までも苦労も忘れるほど笑顔に。大舞台に立つことができ、一番うれしい瞬間。

映画研究部では、作品を作る際、まず部員みんなでアイデアを出し合う「ネタ出し」をする。部員それぞれが映画の感想などを書いたネタ帳を持っていて、その中からアイデアが浮かぶことが多いそうだ。テーマが決まった後は、脚本、監督、編集などそれぞれ役割分担し、ひとつの作品を完成させるためにみんなが力を合わせている。監督経験のある荷川取さんは、「責任とプレッシャーに押し潰されて自信を無くした時期もありました。でも、それがあったからいい作品を作ろうと思えた」と話す。夜に撮影した雨のシーンが一番苦労したと言う比嘉さん。「学校からホースや照明器具を借りて撮影現場まで運び、近所迷惑にならないように撮影するのは本当に大変でした」と、当時を思い出してため息。さまざまな苦労を乗り越えて完成した「母★魂(マザコン)」は、仲の悪い家族の再生を描いた作品で、全国高校放送コンテストで3位に輝いた。「まさか入賞できるとは思っていなかったので、NHKホールのスクリーンに私たちの学校名が映し出された時は驚きました」と荷川取さん。発表されてから、ずっとうれし涙を流していたそうだ。

映画の魅力を広めて沖縄の映画活動をもっと活発に!

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仲間たちと知恵を出し合い、苦労を重ねて作品ができる。荷川取さんは、「完成に近づいていく様子が見える編集作業が楽しい」と話す。

毎年4月に行われる部活動紹介で、映画研究部は映画やドラマの予告編を制作して上映。「カット割りに凝ったり、パロディを入れたりして面白いです」と話す比嘉さん。2人が1年生の時には、先輩が作った「ライアーゲーム 予告編」を観ていた。今度は彼女たちの作品を新1年生に観てもらう。「後輩たちにも映画の楽しさを教えてあげたいです。全国の舞台に立って、こんな素晴らしい賞をいただけるというありがたさを分かってほしい」と話す荷川取さん。まだ数が少ない映画研究部の活動はどうしても小規模になりがちと心配する比嘉さんは、「もっと沖縄県全体で映画が活発になればいいなと思います」と今後の希望を語ってくれた。現在は、次の大会に向けて脚本作りに励んでいる部員たち。みんなで意見を出し合い、素晴らしい作品に仕上がることを期待したい。

profile

荷川取 歩 Ayumi Nikawadori
国際科2年、映画研究部部長。幼い頃から映画好きで、多い時は週5本もDVD観賞をする。好きな映画は、オーストラリア映画『明日、君がいない』。

比嘉 沙季 Saki Higa
普通科2年、映画研究部副部長。個性的な先輩たちに惹かれて入部。最近観た映画でお気に入りは、アメリカ映画『アイデンティティー』と日本映画『風立ちぬ』。

【2013年度の実績】
●第37回 全国高等学校総合文化祭
 放送部門 優秀賞(1位)
●第60回 NHK杯 全国高校放送
 コンテスト ドラマ部門 優秀賞(3位)

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