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運命のペアで悲願の全国大会優勝!|知念高校

2014年01月10日

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シンガク図鑑プレゼンツ
沖縄の高校力
知念高等学校 なぎなた部

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左:慶留間 幸音さん/右:玉那覇 葉月さん  

interview

高校最後の国体で悲願の優勝!
全国大会の大きな舞台に立ったとき
今までの苦労もすべて忘れられた

2人の呼吸がぴったり合ったとき繋がりのあるきれいな演技ができる

なぎなたの強豪校である知念高校で、部長を務める玉那覇さんと副部長の慶留間さん。2人とも西原東中学校でなぎなた部に入り、最初はなぎなたの使い方や数多くある型の名前を覚えるのに必死だったというが、数々の大会で実績を残してきた。高校では、国体で沖縄県代表としても活躍し、高校生活最後の国体で見事演技部門で優勝を果たす。中学から高校まで6年間なぎなたを頑張ってきた2人に話を聞いた。

運命のペアで悲願の全国大会優勝!

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高校最後の国体で念願の優勝を果たしたときの賞状と、インターハイでいただいた銀・銅メダルを持って記念撮影。

高校入学当初は、それぞれ先輩とペアを組んでいたが、先輩たちが卒業した後、先生の指示でペアを組むことになったそう。「でも、言われる前から何となく分かっていて。運命だったのかな」と照れる2人。なぎなたはには演技と試合の2部門があり、演技では決められた型を「しかけ」と「応じ」に分かれて披露する。試合は先鋒・中堅・大将がそれぞれ防具を着けて対戦。「相手と呼吸を合わせる演技が好き」と話す玉那覇さんと、「試合で勝ったときが一番うれしい」という慶留間さん。性格は全然違うようだが息はぴったりで、練習が終わった後もなぎなたの話をしながら一緒に帰るそうだ。そんな2人が臨んだ7月のインターハイでは、演技部門で惜しくも2位。高校入学後、まだ全国での優勝経験がなかった2人にとって、次に行われる最後の国体は是が非でも優勝したい大切な大会だった。玉那覇さんは「国体で絶対リベンジすると誓いました」とその時の意気込みを語る。インターハイでの総評は、2人の演技はきれいだが、演技が切れ切れになっていると指摘されたため、ひとつひとつの繋がりを意識し、重点的に練習した。約2ヶ月後、国体の決勝戦で演技を終え、舞台を降りるときに旗を挙げる審判の姿は見えなかったが、応援席から指笛が聞こえた瞬間、「勝ったんだ!」と思った2人。舞台裏に入ると、先生や先輩方と抱き合い、涙を流して健闘を称えあった。

素晴らしい舞台を目指し辛い練習にも耐えて頑張れ!

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毎日汗を流しながら練習に励んでいるなぎなた部員たち。優勝したときは、みんなでうれし涙を流して喜んだ。

なぎなたをしている時に受けたサポートプログラムで理学療法士に出会った慶留間さん。調べているうちに作業療法士という職業を知り、障害を持った人やお年寄りをより精神的に支える仕事に惹かれたそう。山梨県の健康科学大学に進学し、「新たな目標に向かって猛勉強します!」と意気込みも万全。「辛いことはたくさんあると思いますが、全国大会や国体の舞台に立ったら、それまでの辛いことも全部なくなります。そんな素晴らしい大会に出られるチャンスがあるので、ぜひなぎなたで大きな舞台を目指して頑張ってほしいです」と、後輩たちへエールを送った。



profile

玉那覇 葉月 Hazuki Tamanaha
普通科3年、なぎなた部部長。なぎなたの強豪校である西原東中学校入学をきっかけに憧れを持ち、なぎなたを始める。高校では部長として部を牽引。

慶留間 幸音 Yukine Keruma
普通科3年、なぎなた部副部長。卒業後は、なぎなたのサポートプログラムをきっかけに興味を持った作業療法士を目指し、山梨の健康科学大学へ進学する。

【2013年度の実績】
●第68回 国民体育大会
 なぎなた競技少年女子演技 第1位
●第68回 国民体育大会
 なぎなた競技少年女子試合 第7位
●第52回 全国高等学校総合体育大会
 なぎなた選手権大会 演技 2位
●第52回 全国高等学校総合体育大会
 なぎなた選手権大会 団体試合 3位

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