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知っておきたい入試制度[2017]

2017年01月23日

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大学全入時代と言われて久しいですが、目指す大学によっては高倍率で選抜されるのは変わりはありません。入試制度の区分は大きく分けて「AO入試」「推薦入試」「一般入試」の3種類ですが、それぞれに特性があり入試内容や難易度も大学によりさまざまです。目指す大学の入試特性をよく理解し、自分にあった入試を選択し対策を練ることが重要になってきます。

入試制度の基礎知識
入試特性と入学者状況を理解し対策を練る

入試区分による入学者状況
2016年の入学者状況を見ると、AO入試での入学が9.9%、推薦入試での入学が37.1%、一般入試での入学者が52.5%となっています。しかし、これは国公立大学・私立大学を平均したもので、国立・公立・私立、さらに短大では大きく異なります。
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国公立大学の現状
国公立大学では、一般入試の比率が圧倒的に高く、AO入試と推薦入試での入学者は18.2%に留まっています。国立大学に限っては、更に低く14.8%となっており狭き門といえます。また、AO入試や推薦入試でもセンター試験を課す場合もあり高いレベルが求められます。唯一公立の短期大学は推薦入試での入学者が42.3%と私立大学並に高く、AO入試を加えると約半数(45.4%)がAO入試または推薦入試での入学者となっています。
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私立大学の現状
私立大学では、AO入試と推薦入試での入学者が54.2%と半数を超え、多くの受験生が1月以降の一般入試を待たず入学を決めています。私立短期大学については、AO入試と推薦入試での入学者が84.0%となっており早期決戦であることが伺えます。しかし、あくまでこの数字は966校(四大597校、短大369校)の平均ですので、難関大学になればなるほど国公立大学に近い割合であると認識しておく必要があります。
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AO入試と推薦入試の違い
推薦入試は文字通り誰かの推薦を得て出願する入試で、原則推薦を必要としないAO入試との決定的な違いといえます。AO入試は面接が最も重要視されますが、夏休みに行われる体験授業やグループディスカッションなど事前参加することが条件となっている場合もあり、早期にエントリーし資格を得て出願するのが一般的です。推薦入試の多くは学校長の推薦を受けて出願するのが一般的。人気のある大学だと、高校内での選抜が最初のハードルとなります。またスポーツ推薦や課外活動推薦など特定の推薦者を要する場合もあり、推薦者を必要としない自己推薦制を取っている大学もあります。

AO・推薦入試と一般入試の違い
AO入試・推薦入試と一般入試の決定的な違いは学力試験があるかどうか。AO入試や推薦入試において、医療系や難関大学などの一部は学力試験があるものの多くの大学では調査書・面接・小論文などが選抜基準となり、学力では測れない才能や個性を重視しています。対して一般入試はほとんどの大学で学力試験を実施しており、試験の成績において勝ち抜くことが最初のハードルとなります。

本命合格に向けても重要となる併願プラン
大学入試において併願プランをしっかり立てておくことは重要なミッションとなります。本命ではないからと言って適当に併願校を設定するのはおすすめできません。第一志望校を中心に実力に見合った大学を2~3校、合格ライン校を2~3校は見つけておきたいものです。第一志望校が国公立大学の場合は、AO入試や推薦入試で早めに第二志望校の合格を勝ち取っておいて、精神的にゆとりを持ってセンター試験に臨むという方法もあります。

私立大学の一般入試とセンター試験の違い
センター試験が5教科7科目であることは知っているかと思いますが、私立大学の一般入試では学部学科の特性に合わせて2科目や3科目などである場合がほとんどです。総合力で勝負するのか、得意科目で勝負するのかが問われることとなります。早期に私立大学に絞り込めていれば、試験科目に集中して勉強できるため、よりレベルの高い大学を目指すことも可能となります。もちろん難易度のみで大学を選ぶわけではありませんので、特に国公立大学志望者は早めに併願校を見定めておくといいでしょう。