シンガク図鑑プレゼンツ
沖縄の高校力
●中部農林高等学校
まだまだ決めきれない夢に迷ってもいい。
それでも目の前の目標に向かって、
コツコツと日々努力することが大事。
夢を掴み取る力を身に付けたい。
第56回技能五輪全国大会にて3名受賞。
その3名に共通して言えること、それは目標に
向かって日々努力する精神力の強さ。
日々の努力の積み重ねの大切さに気付かされた大会。
11月に沖縄県で第56回技能五輪全国大会が開催された。中部農林高校からフラワー装飾職種で銅賞を受賞した大嶺瑳千さん、同職種で敢闘賞を受賞した宮里真利亜さん、造園部門で敢闘賞を受賞した安里一希くんの3名が受賞。造園部門に出場した安里一希くんは20歳の男性とペアを組んだ。「年齢差もあったけど、自ら積極的にコミュニケーションを取った」と逞しい顔の安里一希くん。敢闘賞を受賞した宮里真利亜さんは、「お母さんに頑張っている姿を見せたかった」「作品をプレゼントしたらとても喜んでくれた」と照れながら嬉しそうな顔の宮里真利亜さん。そして銅賞を受賞した大嶺瑳千さんは、「名前が呼ばれた時は信じられない気持ちだった。本当に嬉しかった」と当時の気持ちを話してくれた。そんな3名が共通して、課題が発表されてから日々の練習が大変だったそう。集中力を維持するために工夫したことがある。それは同種目で出場する友人と励まし合い、意見交換し、たまに休憩して一緒にお菓子を食べてお話したりすること。そのおかげで日々の練習をしっかりと積み重ねることができた。「まだまだ夢は決めきれないけど、日々の積み重ねの大切さを得ることができた。夢を諦めないで、この経験を糧に努力を忘れません」と話してくれた。
受け継がれる先輩の背中。
今回の大会受賞者の3名は、先輩たちの大会に向けて練習する姿に憧れを持ち大会を意識するようになった。中部農林高校は過去にも多くの大会受賞者を輩出している。目標は大会出場することではなく、出場者全員が受賞すること。それくらい高い意識を持って指導にあたっている。そして外部講師として招いた先生方が大会の応援にも駆けつけてくれて、「真剣に作品を制作する生徒たちの姿を見て励みになった」と話てくれたそうだ。生徒たちの頑張りが様々な人の励みになることがとても嬉しいと語ってくれた伊集先生。先生のパソコンには想像以上の大舞台で、真剣な表情で制作に取り組む生徒たちの姿と立派な作品が写っていた。他には先生を見て安堵するような表情もあり、生徒たちも心から慕っている様子が伝わってきた。今回、技能五輪全国大会に出場した生徒たちが、日々放課後に練習する姿を見て、また後輩たちが憧れを持ち、さらなる受賞者を輩出していくはずだ。
受賞した賞状とメダルを首にかけて記念写真。みんな達成感に満ちた表情をしている。 |
大嶺 瑳千 sayuki omine
園芸科3年。実家が菊農家ということもあり、園芸科に進んだ。就職先も県内大手デパートに内定。園芸科らしいディスプレイなどに期待。
安里 一希 kazuki asato
造園科2年。琉球石灰岩の石積みが大好き。石と石がぴたっと合わさった時が気持ちいい。
宮里 真利亜 maria miyazato
園芸科3年。花屋さんになりたい夢を持って入学。今は音楽にも興味があり、何かを制作することが好き。