HOME  >   沖縄の高校力   >  [浦添商業高校]声援が聞こえないほど集中していた決勝戦。来年こそ県勢初の全国制覇を目指す

[浦添商業高校]声援が聞こえないほど集中していた決勝戦。来年こそ県勢初の全国制覇を目指す

2019年01月28日

LINEで送る

シンガク図鑑プレゼンツ
沖縄の高校力
●浦添商業高等学校 女子ハンドボール部

あと一息のところで逃した全国制覇の夢。
身長差を乗り越えて、来年こそ、県勢初の全国制覇を目指す。

県大会を勝ち抜き、全国大会へ。
勝ち進むにつれて見えてきた日本一。
決勝戦で勝てた試合に悔しさが溢れる。

声援が聞こえないほど
集中していた決勝戦でのこと。

ハンドボール王国都市宣言をした浦添市。その浦添市から今年の8月に行われた、全国高校総合体育大会高松宮記念杯第69回日本選手権大会に沖縄県代表として浦添商業高校女子ハンドボール部が出場。準優勝という快挙を成し遂げた。惜しくも届かなかった全国制覇の夢。「勝てた試合だった」と悔しい思いを語る当時のキャプテン橋口明歩さん、新チームの体制づくりに意気込む現キャプテン野底夢実さんに話を聞いた。相手は前大会覇者の佼成学園女子高(東京都)。先制点を先取したものの、高い身長から繰り出されるシューターにペースを握られ、前半をビハインドで折り返した。浦添商業高校のプレースタイルは粘り強い守備からの速攻攻撃。「流れは絶対やってくると信じ、ディフェンスから一瞬の隙を突く速攻を繰り返しました(橋口さん)」。「緊張して、実感が無かった。スタンドの声援がまったく耳に入らないほど集中していた(野底さん)」。後半戦に入り、ディフェンスからの速攻が機能し始め、流れは浦添商業高校に傾いてきた。しかしU-17のゴールキーパーを有する相手の守備に苦戦。接戦を繰り広げるものの25対22で惜しくも敗退。それでも準優勝という結果は浦添商業高校女子ハンドボール部の歴史に残る功績のひとつだ。

まずは沖縄県代表の座を
掴み取ることが目標。

これからの新チーム体制について現キャプテンである野底さんは「まだまだ動き出したばかり。まずは県大会で優勝し、沖縄1位の座を掴み獲るため、全国2位の結果は意識せず、気負わずにチーム体制を整えていきたい」と話してくれた。浦添商業高校女子ハンドボール部には6つの班がある。体力班、食事班、分析班、健康班、勉強班、美化班に分かれてチームを形成している。班を作ることで、一人ひとりの役割と目的を作り、理解し、責任感を持ち、確実に実行する。そういった班行動の積み重ねが、浦添商業高校女子ハンドボール部の強さにつながっている。プレースタイルは先輩たちから受け継ぐ、ディフェンスから一瞬の隙を突く速攻スタイル。身長差を物ともせず、先輩たちが成し遂げることができなかった全国制覇の夢を掴み取って欲しい。最後に当時のキャプテンから、現キャプテンに向けて「最初が肝心で、一番大変な時期。全国制覇へ向けて、1試合1試合をしっかり積み重ねていってください」と優しい表情で話してくれた。

上下関係の垣根を越えて、仲が良いこともチームの魅力のひとつ。
身長差を物ともしない、素早さと力強さ。球技の格闘技のも言われるほどの激しい練習風景。

 


profile
橋口 明歩 akiho hashiguchi
情報処理科3年生。大学への進学を決め、ハンドボールも継続していくことを決めた。来年からは東京で寮生活と新たなステージに胸を膨らます。

野底 夢実 yumemi nosoko
総合ビジネス科2年生。現在新チームのキャプテン。まだまだ手探りだけど過去の功績は気にせず、まずは冷静に県大会優勝を目指したい。