HOME  >   沖縄の高校力   >  [コザ高校]2年連続で世界大会に出場。沖縄初のフォーミュラドライバーを目指す

[コザ高校]2年連続で世界大会に出場。沖縄初のフォーミュラドライバーを目指す

2018年02月18日

LINEで送る

シンガク図鑑プレゼンツ
沖縄の高校力
●コザ高等学校 平良 響さん(カートレーサー)

2018春_コザ高校0048

2年連続で世界大会に出場。
一つひとつの試合で確実に勝って
沖縄初のフォーミュラドライバーを目指す

試合中の駆け引きや順位の
変動の激しさがカートの醍醐味
日々の練習を信じ、結果に繋げたい

全国大会で自分の力不足を実感。
自分の意識を変えて練習したことが次の結果に

幼稚園のときに父親が運転するカートに乗せてもらい、すぐにその面白さに魅せられ、運転したときに感じたカートを自分で操っている感覚が楽しくてさらに夢中になった。「タイムを気にせずにカートを運転していることが単純に楽しくて、それからは週末にお父さんとサーキット場に行くことが日課になりました」。小学校3年のときに初めて出場した全国大会では、約30名の選手中ビリに近い順位。翌年も同大会に出場するも結果は21位。自分の力不足を実感した。「本土の競技人口の多さとレースに対する意識の高さに圧倒されました。2年連続思わしくない結果に終わり、沖縄に帰ってきてから本格的な練習をスタート。前方のカートを追い抜く練習のほかコーナリングやブレーキのタイミングを合わせる練習などを取り入れました」。そして、中学2年生のときに岐阜県で行われたシリーズにフル参戦し、開幕戦で見事優勝。その後も好成績をキープし、2015年・2016年と2年連続で世界大会に出場。年を重ね
るごとにその頭角を表していった。

目標はフォーミュラドライバー。
そのために一つひとつの勝ちにこだわりたい

レース中は心拍数が常に180〜190になり、無酸素運動の状態が続くことから、持久力はもちろん、瞬発力や集中力が必要とされるカート競技。コーナリングの際には体重の3倍〜4倍にもなる重力に耐えながら滑らかなハンドリングが求められる。「重力がかかって、コーナーでは呼吸ができない状態になるほどです。尚且つ繊細な走りが必要とされるので、そこがカートの難しさでもあります。カートレーサーに必要な体力づくりや上半身や体幹の強化を練習に取り入れたことで、レースでの結果が格段に変わりました。練習の分だけ結果に繋がることを実感し、努力に無駄なことはないと思いました」。高校卒業後は大学進学を希望している平良くん。選手として大学生として今しかできないことを経験し、視野をもっと広げたいと話す。「来シーズンの目標は全日本の最上級クラスのレースに出場して、一つひとつのレースで確実に結果を残すことです。そして、将来は沖縄で初となるフォーミュラドライバーになりたいと思っています」。

2018春_コザ高校0003
「レース中の順位の変動が激しいので、カートは観戦する楽しさもあります」
2018春_コザ高校0144
国内のレースには1人で出向くことが多いことから、車体のメンテナンスは全て自分でできるようにしている


profile
平良 響 Hibiki Taira
コザ高校普通科2年。父親が運転する2人乗りカートに乗せてもらったことがカートレーサーを志すきっかけに。小3で全国大会に初出場。翌年には沖縄のレースシリーズで年間チャンピオンに。中学3年と高校1年で世界大会を経験。
【公式HP】http://hibiki-racing.ezpage.jp/

【実績】
●2017年 全日本カート選手権2位
●2016年 RMCグランドファイナル
 (@イタリア)出場
●2015年 RMCグランドファイナル
 (@ポルトガル)出場