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最北端の高校でコーチと二人三脚|辺土名高校

2015年06月25日

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シンガク図鑑プレゼンツ
沖縄の高校力
●辺土名高校 ウエイトリフティング部

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手前:宮城 怜奈さん、奥:金城 和真くん

interview

ゆったりとした練習だからこそ
小さな身体でウェイトリフティング高校記録
とにかく無理なことをしないこと

自分のペースを崩さず練習もゆったり
モチベーションアップは独自の調整で
結果は自分のものになるから楽しい

ヤンバルの自然豊かな環境に恵まれた県、最北端の高校でコーチと二人三脚で競技生活をして現在、全国高校記録保持者という宮城怜奈さんを訪ねてみた。全校生徒140名の学校から部員は2人。身体は決して大きいとは言えない一見普通の女子高生。高校入学と同時にコーチに声をかけられウェイトリフティングを始める。しかしその練習はいたってスロー。食事制限なし体重管理のみ。驚いたのは他の高校生がプロテインを飲むなどしてパワーをつける一方で、プロテインだけは禁止されているという事。それでも滅多に怪我はしないという、驚異的な身体能力。一風変わった指導法と、それに応えメキメキと成果を上げる宮城さんに迫る。

身体に無理のない筋力をつけることで
余計な負荷がないから怪我が少ない

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「後輩が来てからやっと本格的に練習を始めることができた」と苦笑いしながら語る宮城さん(左)コーチと三人揃ったときにしかできない練習もあるという

コーチに「プロテインが飲みたい」と懇願したこともあったというが、身体に必要な筋力は普段の練習で十分に付くというのが方針のようだ。週5回も練習したらあと二日は休み。「実は本格的に練習を始めたのは2年生になってからなんです。自分に甘いので追い込んでくれる人がいてくれるほうがいいです。後輩が来て初めてマジメになったような気がします」と苦笑い。「まさか親父が怜奈を誘っているとは思ってなかったので、高校入学して部室へ来たらいるからびっくりした」と後輩の金城くん。この一年間でメキメキと頭角を表すと「記録が伸びていることが嬉しくてやめられない」と笑顔で答える宮城さん。練習も詰め込みすぎないことが怪我が少ない要因のひとつかも知れない。現在全国ランキング1位タイ(5名)。「次の大会では一歩飛び抜けたい」と豊富を語る。

初めての怪我らしい怪我
練習ができないというのは辛い経験

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床から腰までバーベルを持ち上げる練習メニューをこなす宮城さん。細身の身体で持ち上げているのはなんと60キロ以上

これまで怪我をしたことがないという宮城さん。しかし全国大会を目前にして初めて手首を痛めてしまった。「ちょうど追い込みの時期なのに2試合休んでの全国なので少し不安です」と辛そうに語る。「でも辛い時は好きな長渕さんの曲を聴いてふっ切ります。夏の富士山でのライブに行くことが今のモチベーション」と独特の調整もあるようだ。また「卒業した先輩がよく来てくれて僕らを連れ出して相談にのってくれます」金城くん。タイミングよく先輩が来てくれアドバイスをしてくれたりドライブへ出かけたり息抜きをさせてくれるという。「将来はウェイトリフティングをしてたことを活かせる仕事がしたいですね。例えば警察官や消防士」と、とにかく体を動かすことが好きな宮城さんの夢はウェイトリフティングだけではなく幅広い。高校記録であるスナッチ62キロ・クリークアンドジャーク73キロ・トータル135キロを「あと5キロは増やしたい」と明確に目標を掲げ日々練習を続ける宮城さんにエールを送りたい。

profile
宮城 怜奈 Rena Miyagi
普通科3年 ウェイトリフティング部
48キロ級全国ランキング1位タイ
高校2年になってから本格的にウェイトリフティングを始め全国ランキング入りを果たす。現高校記録保持者

金城 和真 Kazuma KInjo
普通科2年
コーチである父からの指導のもと目下練習中。「部員大募集してます」と猛アピール。

【実績】
●平成26年度沖縄県高等学校新人体育大会ウェイトリフティング競技優勝(大会新記録)
●第23回全九州高等学校選抜大会ウェイトリフティング競技48キロ級優勝(大会新記録)