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沖縄県の殺処分ゼロを目指して|中部農林高校

2015年02月24日

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シンガク図鑑プレゼンツ
沖縄の高校力
●中部農林高等学校 熱帯資源科 動物介在活動チーム ひまわりプロジェクト

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interview

雑種でも同じ大切な命
殺処分ゼロを目指すひまわりプロジェクト!

先輩たちの意思を引き継ぎ殺処分ゼロを目指す
中部農林高校AAAT

中部農林高校熱帯資源動物コースには、30人の部員が所属する”動物にも人にも優しい社会を目指す「動物介在活動チーム(Animal Assisted Activity Team=AAAT)」”がある。うち12人で活動する「ひまわりプロジェクト」は殺処分される前の仔犬を引き取って育てる、新たな取り組みを開始した。3年生の長谷川舞さん、照屋みずきさん、2年生の崎原鈴さん、嵩本ちさ乃さんに「ひまわりプロジェクト」を立ち上げたきっかけや活動の意義について話を聞いた。

動物とともに成長する
特別な授業

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乱暴に扱われても噛んだり吠えないように訓練。上手にできたときは、すぐに褒めることが大切

中部農林高校の動物コースでは、主に飼育と訓練を授業として行っており、現在13種30匹の犬と共に学んでいる。AAATでは動物の交配授業もあり、生徒たちの手によって生まれた仔犬も多い。授業では飼い主と同じスピードで歩く「後追い」や飼い主の指示にきちんと従うセラピー犬の訓練をしている。セラピー犬とは、病気やケガ、精神的な痛手を受けた人などに介在し、癒しを与える高度な訓練を受けた犬のこと。AAATでは授業の成果として毎年セラピー犬認定試験にチャレンジしており、半数以上が合格している。訓練の授業以外にも小中学校、老人ホームに出向き犬との触れ合いを楽しんでもらったり、スライドを使いながら動物を通して命の大切さを伝える出前授業も行っている。「犬と触れ合うことで、みんな笑顔になって楽しんでもらえているのが嬉しい」と照屋さん。訓練の成果とともにやり甲斐を感じる瞬間だ。

お客さんの声をきっかけにスタートした「ひまわりプロジェクト」

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「伏せ」「座れ」などの指示にもきちんと従い、訓練をこなすひまわり。雑種でも血統書付の犬と変わらず賢いことを証明した

ある日、お客さんから「学校で育てている犬は血統書付きの犬ばかりで、雑種の犬はいないの?」という声をきっかけに調べてみた。沖縄県は2011年の犬猫殺処分数は6,262匹と全国ワースト4位。「この現状を知って自分たちに何かできないかと思い、2012年動物愛護管理センターから仔犬を引き取って育てる『ひまわりプロジェクト』を始めました」と長谷川さん。血統書付きと雑種では頭の良さが違うという世間のイメージを変えたかったという。引き取った犬は「ひまわり」と名付け、一生懸命訓練を続けた結果、2014年のセラピー犬認定試験で96点の高得点で見事合格!農業高校の甲子園と言われる「沖縄県学校農業クラブ連盟大会」でもひまわりプロジェクトの成果発表が優秀賞に輝いた。その後の校内外のイベントでもひまわりプロジェクトの活動を積極的に発表し「感動した!」「今まで知らなかった」と声をかけられる度に取り組みの重要性を実感しているという。2年生の崎原さんと嵩本さんは「先輩たちの取り組みを引き継ぐだけでなく、沖縄県の殺処分ゼロに向けて啓蒙活動にさらに力を入れたい」「子ども達にも分かりやすいよう活動を本にしたいとも思っています」と意気込みを語った。

profile
長谷川 舞 Hasegawa Mai
熱帯資源科動物コース3年。本格的な動物介在療法ができるよう、卒業後は看護師資格を取るのが目標。

照屋 みずき Teruya Mizuki
熱帯資源科動物コース3年。動物好きなので、卒業後はトリマーを目指し、那覇市のトリマー専門学校に進学。

崎原 鈴 Sakihara Suzu
熱帯資源科動物コース2年。「ひまわりプロジェクト」に感銘を受けて入部。殺処分ゼロを目指して、啓蒙活動に熱心。

嵩本 ちさ乃 Takemoto Chisano
熱帯資源科動物コース2年。将来は動物に関わる仕事が夢で、動物看護師を目指している。

【実績】
●第61回沖縄県学校農業クラブ連盟大会 プロジェクト発表区分 文化生活 優秀賞
●第62回沖縄県学校農業クラブ連盟大会 プロジェクト発表区分 文化生活 優秀賞