シンガク図鑑プレゼンツ
沖縄の高校力
浦添高校 女子ハンドボール部
大きな目標を掲げ普段の練習を大切にして
コミュニケーションでチームワークを強化
ハンドボールが好きで集まった部員だから
全国制覇を目標に一緒に頑張れるんです
全国でも屈指のハンドボールが盛んな地域、浦添市。市内の小中学校のハンドボール部は、幾度となく九州大会制覇や全国大会優勝を飾ることから、2004年1月に「浦添市ハンドボール王国都市宣言」を行った。そんなハンドボール王国にある浦添高校女子ハンドボール部へおじゃましてレギュラー4人にチームのことや今後の目標を聞いてみた。
優勝するために必要なことを
自分たちで考えて行動する
浦添高校女子ハンドボール部は昨年7月に新チームとなって快進撃が続いている。「チームの目標は全国制覇」。高い目標に向かって毎日練習前にインターバルや坂道ダッシュなど繰り返し体力強化をはかり、パスやシュートの基礎的な動きに重点を置いて練習を行っている。チームの中心でまとめ役のキャプテン安里こころさんは、チームについて聞くと「練習や試合でプレーがうまくいかなかったとき、話の中心になってみんなの意見をまとめています」という。副キャプテンでチームのムードメーカーの宮城実季さんは練習中から声を出してみんなを鼓舞している。練習中に集中力が落ちると「ダラダラしないで声を出していこう」と自分から率先して行い、それでもみんなが声を出さないときは練習を止めて「みんなで頑張ろう」と気合を入れ直し練習しているという。センターの翁長鈴さんは「チームでまずいプレイがあったときはみんなで相談して解決することが多い」という。キーパーの平良亜都彩さんは「みんなで声をかけ合って苦しさを乗り越えることができるいいチーム。あと、ずっと一緒にいるので家族のような感じで近くにいたら安心する」と語った。
全国制覇という目標に向い
日々の練習を怠らない
安里キャプテンはメンバーがくじけそうになったとき、1人1人に「頑張ろう」と声をかけてチームの目標を思い出させている。キャプテンになった試合で1人で緊張し、調子に乗れず監督に叱られたとき、宮城さんにちょんちょんと突つかれ、「頑張ろう」と言われたことで緊張がほぐれ、みんなの心が一つになり逆転勝ちしたことがあり、コミュニケーションの大切さを知った。そのため部員全員でお昼時間に弁当を食べながら試合の反省や分析、作戦会議するランチタイムミーティングを行っている。それはお互いの意思の疎通をはかり、チームプレイとして集まることに意味があるという。安里さんは「今後はディフェンス力のアップを図りたい」という。「九州大会で準優勝だったのはディフェンスの技が相手チームより劣っていたから」だと分析。素直なディフェンスでは全国で勝てないことを身をもって知り、ギリギリのディフェンス力を磨くという。そのためにも個々の力を上げながらチームが一つになれるように努力していきたいと語った。
翁長 鈴 Suzu Onaga
普通科3年。センターバック。父親が小学校でハンドボールを教えていて、小学校2年生の時にメンバーが足りないから1回でいいから試合に出てくれといわれ、今に至っている。
安里 こころ Kokoro Asato
普通科3年。キャプテン。ライトバック。たまたまハンドボール部に誘われて始めたのがキッカケで、今も続けているという。
宮城 美季 Miki Miyagi
普通科3年。副キャプテン。ライトサイド。小学校4年生の時に友達に誘われてなんとなくハンドボール部に入り、やってみたら楽しくて今も続けている。
平良 亜都彩 Azusa Taira
普通科3年。ゴールキーパー。小学校の時に友達のお姉さんがハンドボールをやっていたのがキッカケで、友達と一緒に3人で入部したという。
【浦添高校女子ハンドボール部 実績】
●第30回琉球新報旗争奪九州選抜大会県予選会 優勝
●第48回高校選手権大会 優勝
●平成25年度 高等学校新人体育大会 優勝
●平成25年度 全国選抜大会九州予選会 準優勝