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[真和志高校]『全国高校生手話パフォーマンス甲子園』で見事優勝

2019年07月16日

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シンガク図鑑プレゼンツ
沖縄の高校力
●真和志高等学校 手話部

手話パフォーマンスで全国大会に出場し優勝!
作り上げる過程を大切にしながら仲間と歩み、
次に目指すのは、全国大会二連覇!!

手話という一つの言語を用いて、
音楽の歌詞と世界観を表現。
手話の認知や普及にも貢献したい。

チームが一致団結して最高の
手話パフォーマンスを披露。

昨年10月、鳥取県で開催された『全国高校生手話パフォーマンス甲子園』で、見事、優勝を果たした真和志高校手話部。手話パフォーマンスとは何か? 説明してくれたのは、部長の西江くん。「手話という一つの言語を使ってミュージカルのような舞台演劇を行います。日本語の楽曲を手話で訳して表現するんですが、音楽のコンセプトに沿って、みんなで動作を合わせてパフォーマンスをします」。歌詞だけを伝えるのではなく、歌詞に込められた意味や想い、心情なども汲み取って表現するため、全国大会に向けての準備も時間を要する。「7~8分のパフォーマンスのために、半年ぐらい時間をかけて作り上げます。表現方法など、チームで話し合って試行錯誤しながら、いろんな壁を越えてきました。当日は、『この8分間にかけるためにがんばってきて、この舞台に立っているんだから』と意識を強く持って挑みました。終わったあと舞台の上でインタビューがあったんですが、安堵感とみんなの苦楽、半年間のことがフラッシュバックして、思わず泣いてしまいました」(西江)。

これまでにない緊張!
大会を通じて発見できたこと。

これまでにない緊張も体験した。「演舞中はやり切ることを考えましたが、頭の中は真っ白に近かったです(笑)。大会に参加したことで、手話の表現方法の幅が広がりました。手話は一つの言葉でも、状況などによって表現方法が違います。他校のステージを見ることで表現の勉強になりました」(東舟道)と話す。今年も9月に同大会が開催予定。狙うは、もちろん優勝!「二連覇を目標にがんばります。でも、二連覇のゴールに向かうばっかりではダメ。道中の景色もしっかり見えていないと。そこに、かけがえのないものがあると思うので、ときに笑い、ときに泣き、ときに楽しみ、僕らなりの生き方、足跡を刻みながら、二連覇を取りたいです」(西江)。沖縄県内では、手話を一つの言語として認める「沖縄県手話言語条例(※1)」が確立されている。手話部に入部し、さまざまな活動を通して、手話の認知、普及してほしいという気持ちも強くなっていると話す、真和志高校手話部の想いが一人でも多くの人に届いてほしい。
※1…手話を使い生活を営むろう者とろう者以外が、互いに理解し合える地域社会の構築を目指して制定。手話に対する理解の促進や普及などを目的としている。

商業施設でのイベントや世界エイサー大会に参加するなど、さまざまな場所で手話パフォーマンスを行う機会があるそう。
「表現方法について意見がぶつかったりして大変なこともあった」と話す二人。それだけ全員が真剣に向き合っている証拠。

 

profile
西江 樹 Tatsuki Nishie
普通科3年。手話部 部長。「自由な校風、スポーツなどの得意分野を伸ばせる授業選択などに魅力を感じ真和志高校に入学しました」。

東舟道 諒 Ryo Higashifunamichi
普通科3年。手話部 副部長。「将来は服飾系の仕事に就くこと。好きなデザイナーさんが卒業した県外の専門学校に進学をしたい」。

【実績】
● 5回 全国高校生手話パフォーマンス甲子園 優勝