地元進学した先輩のメッセージ
専修学校 サイ・テク・カレッジ 木下 果歩さん
進路に悩む高校生に向けて、「将来何をしたいのか決まっていなくても、とりあえず勉強はしておいた方がいい。選択肢の幅が広がるから」と木下さん
自然と触れ合い環境保全を学ぶ
故郷の海を沖縄に負けない美ら海にしたい
高校時代はアーチェリー部に所属し、部活一辺倒だった木下さんが、真剣に進路相談を始めたのは3年生の9月に入ってから。「進学は無理だろう」と半ば就職に傾いていたところ、担任教師が紹介してくれたのがサイテクカレッジ美浜校の環境生態学科だった。もともと自然と触れ合うのが大好きで、国体の試合や修学旅行で沖縄を訪れるたびに「将来は故郷熊本の海を、こんな風にきれいに保つ仕事に就きたい」と思っていたこともあり、進学を決意。九州を離れての一人暮らしに、きっと難色を示すだろうと見ていた父親も、本気度を察知したのか「そんなに行きたいなら頑張ってこい」と送り出してくれたそうだ。現在は将来の夢に向かって、勉強に励む毎日だ。海洋実習やヤンバルの森調査実習など屋外で行う授業が多く、憧れだった沖縄の大自然に触れ「入学して本当に良かったと実感します」。しかし一方で、理数系の学習にはまだ若干の苦手意識が残り、「高校時代にもっと勉強しておけばよかった」と反省することもしばしば。それでも「先生方が親身になって教えてくれるから、安心して課題に取り組めます」と意気込みが衰えることはなく、「ダイビングや公害防止管理者などの資格を取って、目標に近づきたい」と将来を見据える。就職についてはまだ一切白紙の状態だ。熊本に戻ることは両親との暗黙の約束のようだが、「もう少し沖縄に残りたい気もする」と本音をチラリとのぞかせる。
木下 果歩 Kaho Kinoshita
1996年生まれ、熊本県立氷川高校卒業。専修学校サイテクカレッジ 環境生態学科1年に在籍。心配だった初めての一人暮らしも、「学校の友だちのおかげで充実した生活を送れています」。最近は高校で部活動だったアーチェリーを再開し、今度は沖縄代表で国体を目指すという。